霞が関でパスワード付きzipファイルを廃止へ

平井卓也デジタル改革担当相は11月17日の定例会見で、中央省庁の職員が文書などのデータをメールで送信する際に使うパスワード付きzipファイルを廃止する方針であると明らかにした。政府の意見募集サイト「デジタル改革アイデアボックス」の意見を採用した。内閣府、内閣官房から取り組みを始め、他省庁については利用実態を調査する。
zipファイルの廃止は内閣官房が16日に開催した、河野太郎行政・規制改革担当相らとの対話の場で取り上げられ、その場で採用が決まった。アイデアボックスでの支持が最も高かったという。
霞が関の職員らは文書データを添付する際、zipファイルに加工してメールで送信しており、これまではセキュリティ対策として慣例的にパスワードを別メールで送信していた。
河野氏との対話の場で平井氏は「zipファイルのパスワードの扱いを見ていると、セキュリティレベルを担保するための暗号化ではない」と指摘。河野氏が推進する押印廃止になぞらえ、「全ての文書をzipファイル化するのは何でもはんこを押すのに似ている。そのやり方を今までやってきたからみんなやってたと思うし、メール内容をスマホで見れないのは致命的だ」とし、全廃することを決めた。平井氏は「今後もアイデアボックスでの支持が多いものはすぐに取り上げて、対処していきたい」と述べ、今後も国民からの意見の採用に前向きな姿勢を示した。

引用:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2011/17/news150.html

─ YODOQの見方───────────────────────────

記事で取り上げられているデジタル改革アイデアボックスは2020年10月より、「デジタル社会のかたちやデジタル改革の進め方等について議論を行う仕組み」としてデジタル改革関連法案準備室(デジタル庁準備室)にて運用されています。
利用者は「生活者・事業者」、「IT業界」、「自治体職員」、「省庁職員」、「その他」のカテゴリごとにアイデア投稿可能で、検討会もSNS、動画配信サービスを通じて視聴ができ、より身近に政策の策定へ関わることができます。
参考:デジタル改革アイデアボックス

地方でも同様に市民の声を政策につなげる動きがあります。
日本で初の事例として、兵庫県加古川市にて「Decidim(デシディム)」というオンラインサービスのプラットフォーム運用がスタートされました。
市が施策ごとに「あるべき姿」、「現状・課題」を提案し、それぞれについてワークスペースを設けます。
ユーザーは関心のある施策のワークスペースへ参加し、自信の意見を述べたり他ユーザーと議論を行います。
バッジ機能などもあります。(ユーザーの貢献度の可視化)
参考:加古川市 市民参加型合意形成プラットフォーム

そもそもデシディムはスペインのバルセロナにて考案されたプラットフォームです。
都市が抱える課題はインフラ整備だけで解決できるものではなく、市民の参加、行政との協働、お互いの関係を豊かにしていくことに解決の糸口があるという考えによって作られました。
2016年から2019年の3年間で、市民の70%が登録しており非常に関心を持たれているサービスです。
最先端のスマートシティとして評価されていたバルセロナが、行政主体で都市インフラに取り組むことから脱却し、市民主体のテクノロジー活用へと可能性を見出そうとする動きが起点となっています。
参考:「シティOS」で市民に還元。バルセロナが本当にスマートな理由

加古川市ではまだ運用が始まったところなので結果が出るには時間を要しますが、結果によっては加古川市をモデルケースにデシディムを取り入れる自治体が増えるかもしれません。