温暖化とともに落雷件数は増加傾向 ICT社会の新・防災“落雷抑制”

● 年間の落雷害の報告数のうち約30%が8月に集中
気象庁が発表した「落雷害の報告数(2005~2017年)」によれば、2005~2017年の12年間に気象官署から報告のあった落雷害の数は1,540件。落雷害のうち約30%(468件)が8月に集中しています。

● 約270年前に発明された避雷針からICT社会に適した建物内部を守る『PDCE』避雷針へ
従来型の避雷針は、尖った針(突針)に雷を誘導しエネルギー(電流)を地面に逃がす仕組みでした。これはアメリカの発明家ベンジャミン・フランクリンが1750年ごろに発明したものであり、その仕組みは現在でもそのまま引き継がれています。しかし、発明当初から約270年たった現在では、生活様式が大きく変化しました。雷の放電量は数万~数十万アンペア、電圧は1億~10億ボルトにもなります。電圧が大きいので電流の一部が建物内に侵入し、あらゆる電子機器に影響を与えることがあります。つまり、一般家庭ではテレビや冷蔵庫、エアコンなどの家電、オフィスでは電源に繋いでいるPCやサーバー、さらにエレベーターや空調などあらゆるものがITで制御されている現代社会では、避雷針に落雷した場合でも被害が大きくなることがあります。一方で『PDCE避雷針』は、「雷の通り道を作らないことで落雷を抑制する」という新発想の避雷針です。そもそも落雷しなければ、建物内部への被害が起こることもありません。つまり現代社会の新しい防災対策といえます。

引用:https://www.dreamnews.jp/press/0000239761/

─ YODOQの見方───────────────────────────

建物の付近に落雷があれば電力線、通信ケーブルを通じて、建物へ雷サージは侵入します。これを防ぐためには次のような準備も必要になります。ネットワーク機器の多くは、電源線と通信線の二つのケーブルに接続されています。この2種類のケーブルは、建物に入ってくるルートが必ずしも同じではありませんから、落雷が付近であれば、どちらか一方のケーブルの電位が高くなります。この電位差が機器に加わることで機器は損傷を受けます。落雷の被害からネットワーク機器を守る方法として、以下のような対策があげれらます。

・使い終わった家電(パソコン類)のコンセントプラグを抜く
 →TVアンテナケーブル、LANケーブル、アース線なども含む(家にいないとできない)
・分電盤のブレーカーを落とす(ブレーカーOFF時の絶縁性能は不十分、家にいないとできない)
・雷サージ対策製品を使用する(過電圧に耐えられない可能性がある。使い捨て)
・火災保険や火災共済で備える(→建物・家財など適用範囲に注意が必要)
・くわばらくわばらと唱える(民間伝承)

※くわばらくわばらの由来には諸説あります。
1.養蚕による収入が多かった農家では、だいじな桑畑が雷で荒らされないように、お察し下さいという意から
2.雷が桑の木を嫌うとされるところから
3.江戸時代の随筆「夏山雑談」「一挙博覧」などによれば、「桑原」は菅原道真の所領であった土地の名で、道真配流後、この桑原には一度も雷が落ちなかったという言い伝えから