東京ディズニーリゾート、スマホの「ファストパス」化

オリエンタルランドは、東京ディズニーランド公式アプリ「東京ディズニーリゾート・アプリ」によってパーク内のどこからでもファストパスを取得できるサービスを7月23日から始める。
 ファストパスとは。人気アトラクションに並ばずに入ることのできる優先券であり、従来はパーク内に設置されたファストパス発券機から発行されていた。今回のアプリでは、従来のファストパス対象アトラクションすべてで、ファストパスの取得が可能である。パーク内でディズニーの入場券に表示されたQRコードをアプリで読み込むだけで、ファストパスを取得することができる。
 発券機に並ばなくて済むため、”開園ダッシュ”の解消や混雑の緩和が期待されている。
参考:東京ディズニーランド&シー、スマホの「ファストパス」23日スタート
参考:東京ディズニーリゾート、いよいよスマホが「ファストパス」に

─ YODOQの見方───────────────────────────
【考えられる問題点と対策】

1.パーク内で通信障害が起こる
 →最も通信が発生すると考えられるのはパーク内に入ってすぐのメインエントランスである。ディズニーランド、シーでは2019年5月よりメインエントランスを含む複数の場所でフリーwifiの実装を始めている。フリーwifiの実装により、ややサーバー負荷を落とすことができるのではないだろうか。

2.ファストパス売り切れ時間が早くなる
 →簡単にアプリで取得できることによって、ファストパスの売り切れ時間が早くなることは確実だ。影響を受けるのは、スマートフォンを持っていない高齢者や小さい子供であろう。しかし、ディズニーのメインターゲットは若者や子供連れの家族であるため高齢者への影響は少ないはずである。さらに、アプリでは友達や家族など複数人のファストパスがまとめて取得できるため、小さな子供への影響も少ないだろう。

3.スマートフォン、入場券をなくすとファストパスが取れない
 →現時点では、対策することはできない。紛失の申請を出すと再発行されるシステムになると悪質な使用も考えられるため、再発行不可のままで問題ない。

【海外ディズニーでは】

カリフォルニア、上海のディズニーでは、2017年から東京ディズニーと同様にアプリでファストパスを取得できるサービスが始まっている(カリフォルニアは有料サービス)。
 また、世界一の入場者数を誇るフロリダのディズニーでは、上記と同じく2017年からアプリでファストパスを取得できるサービスがあり、かつ入園の30日前からの事前予約も可能となっている。これらのサービスは入場者にとって便利で、とても歓迎されている。また、現時点では大きな障害は発生していない。東京は、これらの成功を見て、サービスを開始したと考えられる。

【試験運用の口コミ】

 東京ディズニーリゾートでは、本格開始の7月23日を前に、7月17日から試験運用を開始したようだ。SNSでの口コミを紹介すると、
・手軽で便利!
・アトラクション乗車までに2回スマホを開く必要性があり、アプリの起動に時間がかかる場合があった
・ファストパスの指定時間に通知がきた
・気軽にキャンセルし、取り直しが可能

便利だという声が圧倒的に多かった。
いろいろ述べてきたものの、ファストパス取得のアプリ化の本格運用が楽しみである。
これからの情報にも注目していきたい。