経営難のJR北海道が「貨客混載」を開始 荷物は駅からタクシーなどで配送

利用者減少が続くJR北海道が、宗谷線稚内―幌延間(60キロ)で、佐川急便の宅配荷物を輸送する事業を4月18日から始めた。駅からはタクシーなどで各戸に配送する仕組みで、運転手不足の佐川にも利点がある。国土交通省によるとタクシーも組み合わせた貨客混載の取り組みは全国初という。

参考:https://mainichi.jp/articles/20190418/k00/00m/020/298000c

─ YODOQの見方───────────────────────────

貨客混載は2017年9月1日より解禁されました。解禁以前は「人」と「荷物」を同じ車輌で同時に運送することは禁止されていました。一部の過疎地域などでは試験的に解禁されていましたが、今回の解禁により乗り合いバスでは全国的に、貸し切りバス・タクシー・トラックは過疎地域で貨客混載が可能となりました。過疎地域では利用客の低迷により電車の廃線や、バス路線の廃止などが進み住民の移動手段が限られてきています。また、配送についても過疎地域では配送効率がどうしても低くなってしまいます。それらを解消するための手段として「貨客混載」が解禁されました。
貨客混載のメリットとして、車輌の空きスペースの有効利用・定期的な運搬による収入増・人材確保のハードルの低下・CO2の削減などがあげられます。逆にデメリットとして、どちらかの当事者による一方的な貨客混載の廃止がしにくいほか、車輌を利用しようとした人の取りこぼしなどがあげられます。しかし、貨客混載によるデメリットよりメリットの方が多いと思うのでこれからも広がっていくのではないでしょうか。

参考:https://newswitch.jp/p/10251
参考:https://www.dbj.jp/ja/topics/region/industry/files/0000030332_file2.pdf