コニカミノルタ、販促物のQRコードで顧客動向を分析

コニカミノルタは、QRコードを使った販促支援システム「Printバル」を6月2日から発売する。
企業の販促物に印刷されたQRコードから、アクセスした顧客の情報を分析し、マーケティング支援につなげる。同社が印刷機を販売する印刷会社などに向けて提案する。
ダイレクトメール(DM)など印刷物を使った企業による販促は、顧客の反応を継続して追跡することが難しい。コニカミノルタのシステムでは、印刷会社が顧客ごとに異なるQRコードを印刷物に付与でき、顧客の動向をより深く分析できる。ウェブ上のメディアと同じように、いつ読み込んだか、ウェブ上でどのような行動をしているかといった情報を、販促に活用する。
印刷会社は、印刷物とデジタルマーケティングを組み合わせ、販促策の効率化などを提案できるようになる。コニカミノルタは、印刷機とシステムを合わせて販売し、印刷会社への導入を増やす考えだ。他社の印刷機でもシステムは使えるが、同社の印刷機を使用することで、検品などの作業工程を効率化できる。

引用:コニカミノルタ、販促物のQRコードで顧客動向を分析

─ YODOQの見方───────────────────────────

コニカミノルタは複合機などを販売している企業ですが、記事のようなQRコードを使った販促支援システム「Printバル」を発売する背景には下記記事のような印刷業界の事情があるようです。

参考:印刷会社が進むべき16の事業領域~アフターコロナ時代を見据えて~

参考記事にもあるように、印刷会社でも印刷物という「モノ」を提供するだけではなく、マーケティングや印刷物の流れに関わる業務を包括して受託するなど幅広い対応が必要になってきています。
紙の印刷物はデジタル技術の発展により衰退しているように受け取れますが、反面、紙媒体の可能性の広がりも見受けられます。
少し例を挙げると、ECサイトなどでカート落ちユーザーにカート内の商品画像データなどでパーソナライズしたハガキを最短24時間以内に自動で印刷・郵送するという仕組み(カート落ちDM)や、RFIDそのものを通電性インクで印刷し、紙をデバイスとして扱える研究も進んでいるようです。
情報媒体の中で紙とデジタルに優劣をつけるだけでなく、紙もデジタルコンテンツと連動したツール、デバイスとして扱うことができれば幅広く活躍する可能性を秘めていると考えます。