中国大連開発拠点視察(市内探索編)

大連という街は良くも悪くも日本と関わりの深い街です。

大連と日本との関係は日清戦争の時代にさかのぼる。それまでの歴史上中国の属国であった朝鮮をめぐる戦いであったが、その当時の日本の状況としては、清(中国)、ロシアなどの大国などの侵略に対抗する為に防衛線として朝鮮を独立国として中国から分離させる必要があった。

この日清戦争に勝利した日本は中国から遼東半島・台湾・澎湖列島(台湾海峡の島々)を譲り受けるがロシア、フランス、ドイツの圧力(三国干渉)により遼東半島を変換せざるおえませんでした。しかしそこにロシアが租借すると言う形で遼東半島を占領してしまいました。

こうなると次は朝鮮半島、本土へとロシアの脅威が目の前に近づいてきた。このことに危機を感じて日露戦争へと発展。日本は勝って遼東半島を支配下におくとともに傀儡国家である満州国建国へと向かうのであるが、その戦いの場となったのが旅順であり、大連を拠点として北進していったわけです。

というような歴史から、大連の市内にはそのころにロシアや日本が作った建物が点在しています。

IMG_0314

まずは市内を散策すると、縦横無尽に敷かれたバス網が大変発達しています。他のアジアの国でもバス網は発達していますが、大連はとてもわかりやすいです。停留所には停まる場所がきちんと書かれており、大体どのルートを通るのか理解できます。ほとんどが「中山広場」や「大連駅」を起点にしているので戻るのはとても容易です。

IMG_0293

また、路面電車も同じく広範囲をカバーしておりバスよりも渋滞の影響がすくなく利用価値があります。最近では地下鉄も広い範囲をカバーしているので少し遠くに行くには渋滞の影響もなくとても使い易いようになっています。これらの交通機関が1?2元(16円?32円)で使えます。またこれらの交通機関が使いにくい場所もタクシーがたくさん走っておりまた安い(初乗り10元、10Km約20元)ため手軽に使うことができます。

IMG_0291

次は町の様子ですが、大連駅裏の市場の様子です。他の東南アジアの国々の市場とだいたい似た雰囲気で同じようなものを売る店が数十点並んでいるのですが、とてもそんなに売れるようには見えないところがとても不思議に思ってしまいます。

IMG_0350

大連駅北東にあり、旧ロシア人街、旧日本人街にはロシアっぽい土産物屋がならぶ大連一番といえる観光地となっています。オフシーズンなのか観光客も少なく、店の客引きのしつこさが中国って感じの雰囲気でした。

IMG_0335

そして大連駅南から中山広場までの1kmくらいの天津街は今では周りにたくさんのショッピングモールができ役割を失っていますが、もともとは大連の一大ショッピング街であったところで、たくさんの出店が立ち並んでいるらしい。でも冬だからほとんど店もなくさびしー感じでした。

IMG_0340

そして歴史的にも重要な地点となる大連港。写真は単なるフェリー乗り場ですが、世界8位の貨物取扱量を誇る港です。もともとロシアが不凍港を求め遼東半島を占領し港を築き、日本によって発展させた港です。満州国時代、満鉄により東北地方各地から採掘された鉄鉱石がこの大連港から日本に運ばれた場所です。

IMG_0363

そして大連の一番の観光地「老虎灘」大連市内の南東の海沿いの景勝地で、隣接する大連老虎灘海洋公園は様々な施設が集合したテーマパークになっていて、国家5A級景区に認定されている。しかし残念ながら真冬なのでこの施設も開園しているのかどうかもわからないくらい閑散としていて、健康のために歩く中国人のすがたがちらほら・・・。やっぱり真冬はダメみたいです。

IMG_0368

次は食べ物ですが、いろんなものを挑戦しました。いろんな餃子、くるくる回るテーブルでの中華、火鍋、ラーメンなどなど。餃子は除きあまり胃腸に良くない感じ。トイレに行く回数が半端なかったです。市内のトイレにはトイレットペーパーが基本的に無く、1ロールは鞄にいれないと心配な状態。ということで辛くなく胃に優しそうな食べ物として「春餅」という食べ物をたべることにしました。ここが「春餅」の有名店らしい。

IMG_0371

「春餅」とは、クレープのような生地に野菜や牛肉、豚肉、エビなどを巻いて食べる食べ物です。老酒も一緒に最後の夜を楽しみました。一番口にあったのはやっぱり「春餅」でした。

IMG_0372

大連の街はだいたい―5℃くらい。防寒着も日本の物では寒すぎて30分と外でいられないくらいでした。本当は「瀋陽(遼寧省の省都)」に行こうと思いましたが、―16℃ということで断念しました。オフシーズンということで日本人やその他の国々の人また観光客自体すくなかったですが、2度目の大連でさらに街の雰囲気を感じることができました。