世界に広がる“IKIGAI”

「KAWAII」「MOTTAINAI」「OMOTENASHI」に引続き、今、「IKIGAI」という言葉が世界で広がっています。きっかけとなったのは、1冊の本。その名も「IKIGAI」 外国人の視線でとらえた「日本人の人生観」が、世界各地で共感を呼んでいます。

「IKIGAI」の作者は、スペイン人のエクトル・ガルシアさん37歳です。IT企業に勤めるエンジニアとして12年前に来日。朝から晩まで仕事に追われる中で、日々の暮らしに満足感を得られなくなっていました。そんなとき、住民の多くが長生きするという、沖縄県のある村の存在を知ったのです。訪ねてみると、そこには、笑顔あふれるお年寄りたちの姿がありました。80歳をこえてなお、畑仕事をしながら、日々支え合って暮らしていました。お年寄りたちの笑顔の背景には何があるのか。
ガルシアさんは、ある概念が当てはまるのではないかと考えました。
得意なこと、好きなことをし、社会からも必要とされる。そして、さらに収入が得られる。その重なり合うものが「生きがい」だと考えたのです。この沖縄での体験をもとに、日本人の人生観を本にしたところ、ヨーロッパでたちまちヒットしました。
2017年8月発行”IKIGAI: The Japanese Secret to a Long and Happy Life”
この「IKIGAI」という本は、42か国で翻訳され、スペインやフランスではベストセラーになったそうです。

引用:NHKニュース 2018年12月2日

─ YODOQの見方───────────────────────────

世界的に広まっているということで、海外ではどのように捉えるられているのかを調べてました。
例えば、BBCニュースでは
「生き甲斐:仕事と人生を向上するための日本人の考え方」と題した記事を掲載。東京などの大都市に住む日本人の朝は、「寿司詰め」と呼ばれる満員電車に揺られて仕事に出かける。ストレスはこれだけでは終わらない。そこから長い会社での、縦社会ルールに従う仕事が続くのだ。そんな中でどうやって生きているのだろうか?
・・・という疑問からこの記事は始まり、その秘密は生き甲斐にあると説明している。
生き甲斐に相当する英単語は無く、あえて説明すると、”embodies the idea of happiness in living”とのこと。直訳すると、日々の暮らしの中での幸せを具体化する。となります。

また、オーストラリアのあるサイトでは
「IKIGAI」とは、英語で言うところの「人生の目的」”Purpose in life”とは違うとのこと。「IKIGAI」は、目的云々の話ではなくその過程にあるというのだ。いかにも日本人的な考え方と言えるだろう。
例えば、職人の優れた技術は、目的である技術よりも、それを施す際の所作や下準備の方に意義があり、重要だという考え方である。
その感覚を一言で表現すると“chanto suru”
つまり、「IKIGAI」とは、何か大きな目的がどうこうと言うのではなく、日々の生活の中の些細な所作や下準備を「ちゃんとする」という感覚から生じるものであり、その積み重ねによって人生をより意味のあるものにすることができるということらしい。

なるほど、色々ひねくりまわしてくれるものだなあという感じです。「生き甲斐」ってそんなたいしたものだっけ。

・ウィキペディア
生き甲斐(いきがい)とは、「生きることの喜び・張り合い」「生きる価値」を意味する日本語の語彙

私の感覚だと、もっと範囲が広いような気がしていています。
まず、人それぞれ違いますよね。年齢、性別、状況。例えば子供が生まれたら「子供」が生き甲斐になるとか。
また、社会における地位によっても違ってくるのではないでしょうか。あるいは、社会や家庭とは関係ないところに生き甲斐を感じる人ももちろんいます。普遍的な生き甲斐を見つけられた人もいるかも知れませんが、もっと日常的で、日々あるいはその時々に感じるものでもあるでしょう。こうして考えてみるとよく分からないものです。

今回、冒頭記事を見て、自分にとって「生き甲斐」とは、と考えてみました。
いざ考えてみると、思いつかないものです。答えが返せないということは、多分「生き甲斐」を持ってないということでしょうね。

ということで、冒頭記事から「生き甲斐」というものを、初めて少しの時間考えてみました。
さて、皆さんにとって「生き甲斐」とは?
参考:livedoor NEWS