日本は最低レベル──世界で進む「STEM教育」の重要性

今、アメリカが国家戦略として推進しているのが「STEM(ステム)教育」です。Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Math(数学)の略で、これからの社会で最も成長が著しい分野として人材育成が急務となっています。国語、算数、理科、社会、図画工作、コンピューターなどの教科で得た知識と技能を総動員して、問題解決力や課題を発見する力など、社会のニーズに密着した実用的な力を鍛えることができます。

STEM教育と聞くと「理数系の難しい学問」という印象を持つかもしれませんが、コンピューターサイエンスやエンジニアリングへの関心を高め、ITやハイテク関連の人材育成につなげることが目的です。アメリカではSTEM教育は小学校からスタートします。多くの小学校がロボティックスやレゴリーグなど「グループ単位」でSTEM技術を競い合わせる楽しいアクティビティを取り入れています。子どもたちはデザイン、設計、制作、プログラミングなど、ロボット制作の工程を仲間と一緒に学習することができます。

日本の学校教育でもプログラミング教育が必修化され、STEM教育をカリキュラムに導入する動きが進んでいます。しかし世界の潮流と比較すると、日本のSTEM教育は大きく出遅れていると言えます。2012年にOECD(経済協力開発機構)が72カ国(または地域)の15歳の生徒に対して行った調査によると、日本はインターネットとコンピューターの学校内外での使用について、ほとんどの項目において世界平均を下回っていることが分かりました。

引用:https://www.newsweekjapan.jp/stories/woman/2021/03/stem.php

─ YODOQの見方───────────────────────────

日本でのSTEM教育の取り組みで真っ先に挙げられるのが、2020年度より必修となった小学校でのプログラミング教育かと思います。
プログラミング教育を実施する前の課題の一つとして、教員の知識・経験が不足していることが挙げられます。
必修となってから1年が経過したばかりなので、教育の実施結果や効果を確認することはできませんでしたが、2017年に行われた下記の研究が参考になりそうなのでご紹介します。

参考:h各教科等横断的なプログラミング教育の実践による小学校教師の変容に関する考察

上記の結果にもあるように、教員の自信は1年間のプログラミング教育実施前後で大きく変わっており、小学校教育の範囲では教員の知識や経験不足が大きく問題になることは無いと考えられます。
また、CSR活動の一環としてSTEM教育を行っている企業もあります。

参考:https://ps.nikkei.co.jp/murata2103/

今後も官民が協力して課題解決に取り組むことが期待されます。