空飛ぶクルマ、35分の都市間飛行に成功 「SFが現実に」

空飛ぶクルマを開発しているクラインビジョンは6月30日、スロバキアで行った試作機の試験飛行で、同国の2都市間を結ぶ35分間の飛行に成功したと発表した。

発表によると、クラインビジョンの「エアカー・プロトタイプ1」は28日、同国のニトラから首都ブラチスラバまで飛行した。同機は160馬力のBMWエンジン1基と固定プロペラを搭載。3分足らずで航空機から道路を走る車へと変形できる。
これまでに40時間以上の試験飛行を終え、高度は約2500メートル、最高巡航速度は時速190キロに到達したという。

同社は現在、300馬力のエンジンを搭載した「エアカー・プロトタイプ2」の開発を進めている。巡航速度は時速300キロ、航続距離は1000キロに達する見通し。

クラインビジョンは3人乗りと4人乗りのエアカーのほか、双発機や水陸両用モデルの開発も予定している。

引用:Yahooニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/355b4c5529171f3a708234299efab9f4bac460bd

─ YODOQの見方───────────────────────────

日本での空飛ぶ車に関する情報を調べてみました。

まず、経産省と国交省が示す空飛ぶクルマのロードマップによると、2023年の事業スタートを目標に据えるなど、実現化に向けた動きは意外に早いようです。
まずはモノの移動からスタートし、その次に地方での人の移動、そして20年代後半には都市での人の移動を目指しているとのこと。

空飛ぶクルマは、ドローンと通常の航空機・ヘリコプターの間に位置づけられ、航空法による「航空機」の適用となります。
海外ではeVTOL(Electric Vertical Take-Off and Landing=電動垂直離着陸機)などと呼ばれます。

ドローンと空飛ぶクルマ、航空機別に飛行高度と管理システムを区分します。
ドローンは高度150m以下で、ドローン向けの運行管理システムがあります。
その上の150m以上の高度が空飛ぶクルマとなるが、高度の上限や管理システムはまだ決まっていないようです。
航空機やヘリコプターは、空飛ぶクルマよりも上の飛行高度で、システムは航空交通管理システム(ATM)で運用しています。

空飛ぶ車は大きく分けて2タイプあり、ドローンをそのまま大きくしたモーター駆動のプロペラタイプとエンジンを搭載した翼をもつ、セスナ機のような小型飛行機のものがあります。
私が報道番組で見た日本企業の空飛ぶ車はドローンを大きくしたものでした。今回クラインビジョンの「エアカー・プロトタイプ1」はセスナ機のような小型飛行機です。

空飛ぶ車実現のためには「技術的な課題」「法的な課題」「インフラ整備」といった課題があります。

技術的な課題では、自動運転車やドローンよりも高次元の安全性が必須となります。

法的な課題では、航空法の規制対象となる可能性が高く、安全性や信頼性を確保するため耐空証明が必要となります。
しかし、航空機やヘリコプターと同水準の規制がかけられると事業開始の大きなハードルとなりそうです。
また、飛行機と異なり、はるか上空を飛ぶわけではなく、低空飛行が中心になることから地上権の問題なども発生する可能性があります。

インフラ整備では、場所を選ばず離発着可能な環境の構築は難しく、ヘリポートのような一定の離発着場が必要になるようです。
また、充電ステーションをはじめ、空中における障害物やビルなどの情報を受発信するセンサー類など、管制塔の役割をセンサーやAI(人工知能)が自律して担うようなシステムも必要になりそうです。

まだまだ、課題が多い空飛ぶ車ですが、国交省も2023年目標で事業が開始できるよう後押ししていくことが公表されています。
※以下国交省の背景・趣旨参照
参考:<国土交通省>
https://www.mlit.go.jp/report/press/kouku02_hh_000174.html

現在、空飛ぶ車の官民協議会には、トヨタ、SUBARU、川崎重工などの自動車会社、全日空、日本航空、エアバスなどの航空会社、ヤマト運輸、Uber Japanなどの運送会社、東京海上、あいおいニッセイ同和損保などの保険会社、NEC、楽天、GMOなどのIT系企業も構成員に含まれており、官民一体となって未来のエアモビリティについて話し合われているようです。

すぐに実現されることではないと思われますが、電気自動車・自動運転技術のその先にある未来で、大きな事業領域となることは間違いなさそうです。

参考:<自動運転LAB>
https://jidounten-lab.com/y_sky-car-matome-toha