「コーヒー」を健康的に楽しむための正しい飲み方7

コーヒー好きな人は少なくないはず。味が美味しいのはもちろん、その効果は多岐にわたり、眠気覚ましの他に、定期的な愛飲で寿命が延びるとの最新研究も。また、集中力を持続させ、不安を軽減するのに効果的という報告も。ただし、コーヒーに頼りすぎるのは問題で、依存性が高まり、かえって良くない結果に陥るそう。そこでスウェーデンの健康アプリの専属栄養士に、コーヒーとの健康的なつきあい方を教えてもらいました。
ここでは7個ご紹介します。

1.適量飲む
「コーヒーの消費量を適量に抑えないと、かえって状況は悪化します。”適量”は人によって違いますが、ガイドラインによると、1日3杯から5杯までが許容範囲です。」
「コーヒーのとり過ぎは体の震えや睡眠障害、ストレスや不安を招く可能性があります。コーヒーは依存性の高いもので、頭がさえるように感じる一方、アドレナリンの快感が消えると、2倍の疲れを感じます。これがアドレナリン切れと呼ばれる状態で、さらにコーヒーを飲みたくなるのです。」

2.起床後すぐに飲まない
「一般常識に反して、コーヒーは目覚めてすぐに飲むのではなく、起きてから数時間後に飲むべきです。これは、体を目覚めさせ、動き出すようにサインを送る、コルチゾールという化学物質と関わっています。朝起きて最初にコーヒーを飲むと、体が必要なコルチゾールを分泌することを妨げ、カフェインに頼ってエネルギーを出すようになってしまうため、概日リズム(体内時計を調整する24時間サイクルの生物学的プロセス)に悪影響を及ぼすことになるのです。」

3.胃が空っぽの状態で飲まない
「胃が空っぽの状態でコーヒーを飲むと、食物を消化するときに使う胃酸の分泌が増えます。これが過剰になると、自然なレベルの酸の量が低下し、タンパク質の不消化を引き起こすため、過敏性腸症候群やむくみの原因となります。」

4.代わりに緑茶を飲む(適量以上飲みたくなったとき)
コーヒーの量を減らしたいときは緑茶がおすすめ。
コーヒーよりカフェインは少ないけれど、エネルギーが出ないときに穏やかな刺激を与えてくれるはず。
「緑茶には抗酸化物質やフラボノイドなどが豊富で、健康にも効果があります。血管の詰まりを予防するだけでなく、アルコールによる肝臓のダメージを修復する働きもあるため、二日酔いにも最適です。」

5.同時に水を飲む
コーヒーに含まれる水は水分補給になるけれど、そこに含まれるカフェインはその反対の作用を持つので、コーヒーの飲み過ぎは脱水状態を引き起こすことに。
1日に推奨される水分摂取量は2リットルだそう。

6.夜はコーヒーを避ける
カフェインがほとんど(あるいはまったく)睡眠に影響を与えない人もいるけれど、その他の人々にとっては体内時計に深刻な影響を与える可能性があります。これは先ほどにも出てきた概日リズムが崩れることに起因しています。
「いくつかの研究により、寝る前にカフェインを摂取すると、概日リズムが40分遅れうることがわかりました。これは大した時間ではないと思うかもしれませんが、長い目で見ると、体と心の両方に悪影響を与えかねないものです。」

7.天然の甘味料を使う
コーヒーの利点をさらに活かすためには、できるだけ自然な状態に保つのがベスト。つまり、砂糖、シロップ、クリームなど、お店でよく加えられるようなものを減らすこと。
「コーヒーに砂糖を加える人は、糖分のとりすぎによって、コーヒーの利点を相殺してしまわないように注意する必要があります。コーヒーを甘くしたいなら、ハチミツのような天然甘味料を使い、ちょっとフレーバーを加えたい時は、シナモンを加えると健康的です。」

コーヒーの持つ健康効果を最大限に吸収するためにも、ぜひ正しい飲み方を実践していきたいですね。

引用:yahooニュース

─ YODOQの見方───────────────────────────

■補足

・適量とは具体的にどのくらい?
『Dietary Guidelines for Americans』(米国人の食事摂取基準)によると、カフェインの摂取は1日400ミリグラム以下に抑えることが推奨されています。
ヨドック社内にあるコーヒーなら約1.5本とちょっと。60g/100ml
ちなみに厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準」には、カフェインの記述は見つかりませんでした。

参考:Dietary Guidelines for Americans

■メリット

・眠気が覚める
飲むことはもちろん、コーヒーの香りだけでも眠気を覚ます作用があるそうです。 ちなみに、この効果は発揮されるまでに多少の時間がかかるため、コーヒーを飲んでから20分程度昼寝をすることで、かえってエネルギーが湧くとの研究も。

・長生きする
毎日適量のコーヒーを飲むことが、長生きにつながる可能性があると2022年に明らかになったそう。
約12年半の間、追跡調査した45万人のデータを解析した結果、コーヒーを飲む人はコーヒーを飲まない人に対して、約17%ほど(挽いたコーヒー豆から淹れたコーヒーを飲む人は27%、インスタントコーヒーを飲む人は11%、カフェインレスコーヒーを飲む人は14%)早期死亡する可能性が低いことが分かったそうです。

■アルコールとの共通点、比較
・共通点
飲む前には食べ物を胃に入れておいた方がよい。
依存性がある。
同時に水を飲んだ方がよい。
適量が大切。
→アルコールの場合、2日に日本酒1合(純アルコールで約20g)程度の飲酒が、死亡率が最も低いとする結果。アルコール量の増加に従い死亡率も増加している。
ビールは中瓶(500ml)1本
ウイスキーはダブル
グラスワインは2杯
焼酎は2杯
参考:厚生労働省

・比較(個人差が大きいので参考程度に)
○アルコール
一時的で大幅なストレスの軽減
一時的に眠くなる
強い依存性
体に悪い
○カフェイン
長期的で緩やかなストレスの軽減
目が覚める
強くはない依存性
体に良い

■まとめ
コーヒーの健康的な楽しみ方をまとめると…
1. 適量飲む(1日3杯から5杯まで)
2. どうしても適量以上のコーヒーを飲みたいときは、緑茶などコーヒーよりカフェインの少ないものを飲む
3.起床後1時間ほど経ってから飲む
4.寝る4時間前から飲まない
5.胃が空っぽの状態で飲まない
6.同時に水を飲む
7.ブラックコーヒー以外を飲みたいときは天然の甘味料を使う

以上のことを守って健康的な生活を送ってください。

それでも常にたくさんコーヒーを飲みたい!という方は「デカフェコーヒー」というカフェインがほぼ入っていないコーヒーもあるので、そちらを試してみるのもいいのではないでしょうか。