人工知能にとって代わられる仕事たち

現在、様々な人工知能による自動作曲サービスが登場している。自動作曲された曲を実際に聴いてみると、「人工知能が作った」とは思えないほど自然なメロディーになっている。産業技術総合研究所主任研究員の深山覚氏の話によると、人工知能の作曲能力はセミプロ並みの実力になるようだ。減点が少ない曲を仕上げるようにルールを組み込んでそれに従って作曲するが、利用者の要求に完璧に応えてくれる曲を作れるわけではないため、プロフェッショナルとは言えないとのこと。
また、ヒット曲の自動生成ができるのかという問いに対しては、有名なアーティストが歌っているなど、ヒットするには曲以外の要素が大きすぎるため、データ分析からヒット曲を生み出すのは難しい、と答えた。

引用:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1811/08/news006.html

─ YODOQの見方───────────────────────────

昨今、様々な作業がAIや機械にとって代わられている。そうなると話題にあがるのはAIや機械に職が奪われるのではないかという懸念である。機械に奪われそうな仕事ランキングでは、小売店販売員や会計士、事務員が上位を占める。我々プログラマーもこの懸念は他人事ではない。プログラマーはAIにとって代わられるだろうという意見が多い。以下の4つの理由があげられる。

1.プログラミングは構造化しやすい
プログラミングの基本は順次処理、繰り返し、分岐で、人間がソースコードを読まないことを前提にすれば、Aiによる実装も難しくない。
2.コスト削減効果が大きい
IT業界で最も多くかかる費用は人件費で、開発プロジェクトでかかるコストのほとんどが人件費になる。AIによるプログラミング自動化に成功すれば、人件費を大きく削減することになるため、潜在的なニーズがある。
3.AIは休まない
人間には必ず休息が必要で現在の社会的な働き方改革の流れの中で長時間仕事を続けること自体が組織にとってはリスクになりつつある。それに対してAiは休まない。睡眠はもちろん1秒の休息をとらずにプログラムを生成し続けられる。
4.法律上の問題が少ない
AI分野の研究では方法論や技術はすでに確立されているものの、法律上の観点から製品化が難しいケースがある(自動運転車で事故が発生したときの責任問題など)。しかし、人命にかかわらないようなビジネスプログラミングならAIでソースコードを生成し、十分なテストを行えばそのようなリスクは小さくなる。リスクの小さい領域では法律上のリスクも少ないため、AIがプログラマーの職を奪うのも難しくない。

これから数年単位でプログラマーの仕事が奪われるということはないといわれているが、AIによるプログラミング自動化は着実に進歩しているため、現時点での仕事内容が今後変わっていくことが予想される。自分でソースコードを「書く」のではなく、AIが書いたソースコードを「確認する」とい作業が主になるだろう。そういう時代に備えて、「確認する」能力の向上、またプロジェクトを管理するマネジメント能力を向上しておくことが将来のためになりそうだ。

参考:https://products.sint.co.jp/topsic/blog/programming-ai-replace