勤務中の喫煙で「2318回」抜け出した大阪府職員、今後は「懲戒処分」の可能性も

勤務中にもかかわらず、繰り返し職場を抜け出して、たばこを吸っていたとして、大阪府の府の職員6人が、職務専念義務違反で、訓戒や訓告などの処分を受けていたことが、このほどわかった。
大阪府人事課によると、府税事務所に勤務する男性職員6人が処分を受けた。
最も重い処分(訓戒)を受けた職員は、2009年4月から2018年7月にかけて、計2318回(257時間50分)も勤務中に職場を抜け出して、たばこを吸っていた。平均的な喫煙回数(1日2回)などをベースに算出した数字だという。
2018年4月に匿名の通報があって、大阪府が調査していた。聞き取りや処分の検討に時間がかかったという。今回は、地方公務員法による懲戒処分ではなく、内部処分で、原則として公表対象ではなかったが、読売新聞の報道で広く知られることになった。
大阪府は2018年7月、勤務中の喫煙について、地方公務員法上の懲戒処分(職務専念義務違反)を含めて、厳しく適用すると、全職員に通達した。
最も重い処分を受けた職員は「少しぐらいならいいかなと思っていた。甘い考えだった」と反省しているということだ。
今や、こうした動きは全国的に広がり、一般企業においても同様です。

・就業時間内禁煙
ソフトバンクでは、2020年4月には外出先も含めた就業時間中の喫煙を全面的に禁止することを発表した。
ローソンは、2017年6月から本社と地域の事業所を終日禁煙とし、勤務時間中は外出時も含めて禁煙だという。

・喫煙者は採用しない企業
星野リゾート、製薬会社のファイザー、半導体大手のローム株式会社、スポーツ用品のゴールドウィン等が喫煙者は採用しないとしている。

・喫煙者は入学できない
追手門学院大(おうてもんがくいん)(大阪府茨木市)は学生に禁煙誓約書を書かせているらしい。

引用:ライブドアニュース 2019/6/30

─ YODOQの見方───────────────────────────
冒頭の内容を受けて、喫煙、受動喫煙に関する記事を集めてみました。

・受動喫煙の害について 健康器具オムロンのHPより。
副流煙には、主流煙よりもずっと多くの有害物質が含まれているからです。
たとえば、タバコの3大有害物質を比較すると、主流煙を1とした場合、副流煙にはニコチンが2.8倍、タールが3.4倍、一酸化炭素が4.7倍も多くみられます。肺癌については、夫がタバコを喫う場合、女性(同居。自分は喫わない)の肺がんリスクは1.3倍程度になります。等、様々な健康被害が書かれています。
・日本、世界の喫煙率 2018年 WHOの調査
日本人の喫煙率は、男性が33.7%で70位、女性が11.2%で55位となっている。男性の喫煙率は前年と同じだったが、女性は前年の10.6%より上昇している。
世界の平均値は、男性が33.7%、女性が6.2%で、男性は平均値、女性はかなり高いという結果になっています。
男性は、G7(先進7カ国)の中ではフランスが最も喫煙率が高く35.6%。 日本は2番目。ドイツは3番目 33.1%です。
最も低いのはカナダで16.6%。 アメリカは意外にも喫煙率が低く、24.6%となってます。日本はまあ、平均かなという感じです。

・喫煙者からの反論 ハーバービジネスオンライン 2019/03/24
そもそも健康増進法は、国民に健康維持を求めるものだ。しかし誰しもが健康でいるべきなのか、そもそも健康とはどのような状態なのか、疑問は残る。
「健康でいることを義務付けられるなんて、余計なお世話だと思いませんか。私たちには不健康でいる自由があります。『愚行権』という言葉にもあるように、たとえ健康を害するとしても、たばこを吸う自由があるはずなんです。長生きしたい人は健康な生活を送って長生きできるようにすればいいけれど、大して長生きしたくないという人は怠惰な生活を送ってもいいじゃないですか」すなわち「不健康である自由」というわけです。

・長崎県庁の喫煙所 加熱式・電子たばこ専用設置 長崎新聞社 2019/07/01
長崎県庁(長崎市尾上町)行政棟には1階と8階の計2カ所に屋外喫煙所がある。このうち1階の喫煙所は、1日から加熱式・電子たばこ専用になる。
1階喫煙所の近くにある執務室では窓を開けると煙が入ってくることから、副流煙による健康被害が少ないとされる加熱式・電子たばこ専用となった。
「受動喫煙の防止が法改正の趣旨。たばこを吸わない人の健康を害するようなことはできない」。担当者は喫煙者。決定の理由を渋い表情で語った。

世の中の禁煙の流れの中でも、色々な見方、考え方を見ることができます。
喫煙者にとって、非常に肩身のせまい世の中になってはきましたが、せめてこの長崎県庁の例のような、やさしい対応があってもいいのではと思います。また、当然ですが、非喫煙者に迷惑をかけない喫煙を心がけていきたいと思いました。
加えて、今勤めているこの建物の喫煙所がいつまでも残ってくれることを祈っています。

参考:健康器具オムロンのHP
   世界の喫煙率 2018年 WHOの調査
   ハーバービジネスオンライン 2019/03/24
   長崎新聞社 2019/07/01