スクウェア・エニックスの技術者が活用した「感情を揺さぶるメタAI」
9月4~6日に開催された「CEDEC 2019」で、株式会社スクウェア・エニックスが「感情を揺さぶるメタAI~ゲームへの実装方法とバランス調整への応用事例~」と題したセッションを行いました。
メタAIとは「ゲームシステム全体を操作するAIのこと」を指し、「NPCの挙動を制御するキャラクターAI」と逆の存在とも言えます。
引用:https://automaton-media.com/devlog/report/20190929-102781/
メタAIで動的にゲームを変えることで「退屈させない」「長く遊んでもらえる」ことを目指しています。
飽きさせないためには、感情を常に揺さぶり続けることが必要だと考え、緊張度が周期的に上下するようにしたり、感情が揺れ動くようにメタAIで制御しています。
参考:https://www.dospara.co.jp/express/vr/450151
─ YODOQの見方───────────────────────────
ゲームだけでなく、AIを使ったWEBサイト構築やWEBサービスも多く存在します。
ECサイトで商品の着用例を自動生成したり、チャットボットで質問に答えたり、人ごとにおすすめ商品を出し分けたりといった例が挙げられます。
参考:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1909/30/news102.html
参考:https://robotstart.info/2019/04/18/goo-ai-chatbot.html
また、コンテンツ生成やサイト構築でも様々なサービスが提供されています。
しかし、サイトの自動生成と言いながら、デザインをテンプレートから選んで、中身は自分で設定するなど、AIとは言えないレベルのサービスも多いのが実情です。
コンテンツ生成も、似通った内容になったり文法的に不自然になるため、SEO評価が悪くなることもあるので利用には注意が必要です。
とり上げた記事では、AIを使うことが目的ではなく、より良い作品を提供することを目指す手段としてAIを使っています。
同様にサイト構築やパンフレットなど誰かに何かを「伝える」ものであれば、飽きさせない工夫として感情の動きに着目するのも良いのではないでしょうか。
ゲームは新しい技術をとり入れている分野だと思いますので、使われている技術や方式に着目して、自分たちの分野でも使えないか考えてみるのも面白いのではないでしょうか。