交通系ICカードが駅の入場券に JR東日本が3月開始

JR東日本は1月19日、交通系ICカードを駅の入場券として使えるサービス「タッチでエキナカ」を3月13日に始めると発表した。
顧客がSuicaなどを使って同じ駅の改札を出入りすると、入場料を残高から自動で引き落とす。送迎や通り抜けをしやすくし、駅ナカ施設の利用を増やす。
実施エリアは首都圏、新潟県内、仙台市内のうち、Suicaでの乗降に対応している駅。対象のICカードはSuicaに加え「PASMO」「Kitaca」「TOICA」など計10種類。
改札内の滞在は2時間まで認める。入場料は150円で、東京駅など一部の駅では140円。私鉄への乗り換え改札口や簡易改札機、新幹線の改札機では、サービス開始後も従来の入場券が必要な場合がある。

引用:ITmedia/交通系ICカードが駅の入場券に

─ YODOQの見方───────────────────────────

このサービスはICカード利用者が確かに求めていたもので、より便利になることが予想される。
しかし、実施した際、様々なトラブルや弊害が発生すると思われる。

1、今回このサービスが適応される駅は東京駅などの一部の駅のみのため、適応されていない駅で間違えてICカードで入場してしまうケース
対策:駅の目立つところに、ICカードでは入場券の代わりにならないことを知らせる看板などを設置しておく。あらかじめCMなどで大々的に報知する
2、2時間以内に入場した改札から退場すれば問題ないため、他の駅まで不正乗車するケース
このケースは紙の入場券の時も問題にはなっていたが、ICカードになることで証拠がわかりづらく、不正乗車をする人が増えるかもしれない。
対策:紙の切符の時と同じく、このケースの対策は難しい。
3、改札は通ったが、何らかの理由で電車に乗れなくなり退場するケース。
本来なら駅員さんに事情を説明しICカードから入場の履歴を削除してもらうことでお金を払うことなく退場することになるが、このサービスが実施されているとそのまま改札から出ることができてしまい、無駄に入場料を払って退場することになってしまう。
対策:利用者がこのサービスをしっかりと認識しておくこと。
   ただ、乗車目的での入場が乗車しなくなったのか、もともと入場が目的なのかの判断は難しいのではないか。

また、従来のサービスを受けることができなくなると思われる。
現在エキナカで買い物をする際、紙の入場券を提示することで入場券分の料金が割引されるなどのサービスを提供している駅がある。
しかし、ICカードの場合だと入場したその人が、入場することが目的で改札を通ったのか乗車するつもりで通ったのか。そのどちらなのかの判断ができないためこのサービスを提供することが難しくなってしまう。

手間にはなってしまうが、入場券用のICカード、乗車券用のICカードなどで分けて管理することも一つの手ではないだろうか。