暖冬による経済への影響
井村屋グループは5日、2020年3月期の連結純利益が前期比60%減の5億円になりそうだと発表した。2%増の12億円を見込んでいた従来予想から一転し、7期ぶりの減益となる。暖冬で肉まんや、あんまんの販売が落ち込み、小豆など原材料価格の上昇も利益を押し下げる。
売上高は3%減の440億円と、従来予想を28億円下回る見通し。19年夏は気温が上がらず主力アイス「あずきバー」の販売が振るわなかった。秋冬向けに投入した新商品のアイスも販売計画を下回り推移しているという。
引用:日本経済新聞『井村屋の20年3月期、7年ぶり減益へ 暖冬で肉まん不振』2020年2月5日付
─ YODOQの見方───────────────────────────
暖冬は経済にどんな影響があるのか。
今年2020年は各地で雪が降らない、花粉が飛び始めるなど暖冬だと言われている。一般的に暖冬は経済を落ち込ませると言われているが、私は疑念を持ったので簡単に調査することにした。
影響をうけやすい業種
レジャー産業、製薬会社、ドラッグストア
鍋や暖房器具などシーズンものを販売するスーパーや家電量販店や百貨店
冬物衣料品や食料品の値上げなどもある
ここで近年10年間の1-3月期における前年度比GDP成長率と暖冬を比較してみた。暖冬の年は前年度比GDP成長率がマイナスになると考えた。ここ10年間では、2011年、15年、16年、17年、19年が暖冬だと言われる年だったが、結果、前年度比GDP成長率とは相関が認められなかった。
いくつかの記事を読んで、暖冬だから経済が落ち込むと言っているのは全体のことではなく、スキーなどレジャー産業で生計を成り立たせている地域や、冬物野菜の農家、百貨店といった部分的な話だと感じた。今年もGDPは落ち込むかもしれないが、暖冬だからというよりは、コロナウイルスで外出を控えたり、消費税増税で消費が落ち込んだりすることが大きな原因になるのではと思った。