スマホ見つめ、借金繰り返す日々 依存症経験者が明かすオンラインカジ ノの泥沼

利用者が急増し、芸能界やスポーツ界にも波及するなど社会問題化したオンラインカジノ。
スマートフォンで利用できる手軽さもあり、違法との認識がないまま賭けを繰り返し、生活に支障を来たすケースもある。3、4年にわたり依存症に苦しんだという男性(39)が産経新聞の取材に応じ、賭けのために借金を繰り返す「泥沼」語った。
「オンラインカジノをやっている人には、『早く気づけ、時間を無駄にするだけだ』と伝えたい。犯罪ということも知ってほしい」男性がギャンブルに興味を持ったのは学生時代。スロットやパチンコにはまり、消費者金融から借金することも。就職後は、上司に勧められた競馬にも興じた。そんな中、海外サイトのオンラインカジノの賭け率が高いと知り、ルーレットやバカラなどに手をつけた。スマホで24時間アクセスでき、賭け金の限度額がないことや、インターネットバンキングで短時間に手続きできることも魅力に感じた。夢中になっていたパチンコやスロットが「あほらしい」とさえ思った。「夜中までスマホを見て寝落ちするか、賭け金がなくなるまでやり続けるか。勤務中も、たばこ休憩やトイレなどのちょっとした時間でやっていた」。当たったときの一時的な高揚感と、膨らみ続ける借金返済の強迫観念に交互に支配され、冷静さを失っていった。気付けば、1日の通算賭け金が2000万円に上ることも。給料日の午前0時に振り込まれた給与を、その日の出勤時間までに全て使ってしまったこともあった。
カネの工面で親族や知人にも頼るようになっていた2023年9月、親の勧めで、各種依存症に悩む人らを支援する「ワンネス財団」の施設に入所した。スマホを預け、アルコールなどの依存者との共同生活の中で回復に向かっており、現在はスタッフも務める。「借金をギャンブル以外の方法で片づけない限り、自分を見つめ直すことはできないと気付いた。今も、ふとしたときに『やってみようかな』と思うこともあるが、スタッフとして働いていることがストッパーになっている」と語った。(海野慎介)
ギャンブル依存症については、各自治体の「精神保健福祉センター」などの公的機関や、民間団体が相談に応じている。ワンネス財団も無料相談ダイヤル(0120.111.351)を設けている。

引用:ITmedia NEWS スマホ見つめ、借金繰り返す日々 依存症経験者が明かすオンラインカジノの泥沼

─ YODOQの見方───────────────────────────
依存症について

オンラインカジノだけの問題ではなく、お酒、タバコ、ギャンブル、ゲーム、SNSといった身近なものでも、依存症になる可能性は十分あります。
依存症の怖いところは、本人が自覚する前にどんどん悪化してしまうことです。自分は大丈夫と思っていても、実は依存症だったというケースはいくらでもあるようです。
少しでm心当たりがある方は早急に、依存症の専門家に相談するなどの対応がとても重要だと考えます。
依存症を予防するためには、日常的に自分自身の生活習慣を振り返り、「最近これに時間を使いすぎてないかな?」という自問自答を行い、ちょっと時間を使いすぎかな、と感じる習慣があれば、そのものごとから一度距離を置いたり、家族や友人に相談したりすることが効果的です。

何か気になることがあれば遠慮なく専門機関(精神保健福祉センター)へ相談することで、依存症にならないように早期対策を心がけましょう。