2026年卒の就活解禁、深刻な人手不足で売り手市場続く…
2026年春に卒業予定の大学生らを対象とする企業の採用説明会が3月1日に解禁された。深刻な人手不足を背景に学生優位の「売り手市場」が続き、すでに内定率は約4割に届く。
企業側は初任給の引き上げなど好待遇をアピールし、人材確保を急ぐ。マイナビの調査によると、前年より採用が厳しくなるとみる企業は78・1%に上る。人材獲得競争を勝ち抜くため、企業は処遇改善に力を入れている。
ソニーグループは、25年4月に入社する大学卒の初任給を14%増の月額31万3000円に引き上げる。東京海上日動火災保険は26年4月入社の大学卒で最大41万円まで引き上げる方針だ。リクルートの調査では、2月1日時点の大学生の就職内定率は前年同期比15・4ポイント増の39・3%。政府は経済界に、採用活動を3月1日から、選考を6月1日から始めるよう求めるが、事実上、形骸化している。
中小のIT企業の採用担当者は「学生の6割は残っていると考えるしかない。来年4月に採用計画が満たせるよう、長丁場の闘いになる」と気を引き締める。
引用:<yahooニュース>
https://news.yahoo.co.jp/articles/b86231de7dd90b859993464e7bc20f4ed85a3d1d
─ YODOQの見方───────────────────────────
中小企業の採用活動はますます厳しくなっていく現状ですが、今の学生はどのように就活に挑んでいるかを調べてみました。
採用コミュニケーションラボというマイナビが運営するサイトの記事で学生にアンケートした内容を少し紹介します。
■就職活動で生成AIを活用した?
このアンケートでは、6割の学生が活用したと回答。
そのうち、56.6%がエントリーシートの推敲、41.7%がエントリーシートの作成、書類選考部分で活用しているケースが多いようでした。
その中で面白いと感じた内容は、ChatGPTに面接官を演じてもらうというものでした。
例えば、ChatGPTに面接官になってもらうを投稿します。
するとChatGPTが面接官となって、いくつか質問をしてくれるのでそれに対して、答えていくと次々にありそうな質問をしてくれて、更にアドバイスもくれます。
実際に試してみたところ、下記のような質問がきました。
【ChatGPTへの入力】
あなたは、株式会社ヨドックの面接官です。これから私を相手にいくつか質問をしてください。なお、質問は箇条書きで、私が『はい』と入力したら次の質問をしてください。
【ChatGPTからの質問内容】
・まずは自己紹介をお願いします。
・当社に興味を持ったきっかけを教えてください。
・あなたの強みや得意なことを教えてください。
・これまでに直面した困難と、それをどのように乗り越えたかを教えてください。
・当社でどのような業務に携わりたいと考えていますか?
・その目標を達成するために、今取り組んでいることや努力していることはありますか?
・チームで協力して取り組んだ経験があれば教えてください。
・チームで協力する中で、意見が食い違った経験はありますか?また、その際にどのように対応しましたか?
・それでは、逆に自分の意見を通したいと思った場面はありますか?また、その際どのように周囲を説得しましたか?
・これまでの経験の中で、失敗したことと、そこから学んだことがあれば教えてください。
・5年後、10年後にどのようなエンジニアになっていたいですか?
・最後に、当社で働くうえで大切にしたいことや意気込みを教えてください。
質問量は結構多いですが、よくある定型的な質問という感想でしょうか。
ただ、何度か試しましたが、同じ質問が来るわけではなく、こちらの回答を受けて更に関連する質問がくることもありました。
あと、面接が終わるとフィードバックや改善点を気軽に聞いてくださいと出るので、どこが悪かったのかなど聞くとかなり詳細に教えてくれます。
【ChatGPTへの入力】
見直した方が良い内容はありますか?
【ChatGPT回答内容】
全体的に意欲や目標がしっかりしていて、好印象を与えられる回答ができています!ただ、いくつか見直すとさらに良くなるポイントがあるので、以下にまとめました。
1. 「失敗経験」についての補足(回答を少し広げる)
→ 「失敗したことは特にありません」ではなく、小さな反省点を入れるとよい
(前のアドバイスのように、試験勉強の優先順位の話を発展させると◎)
2. 「意見の食い違い」についての工夫
→ 「特に食い違いませんでした」だけでなく、工夫した点を加えると良い
改善例:
「特に大きく食い違ったことはありませんでした。ただ、お互いの意見を尊重し、異なる考えを組み合わせてより良いアイデアにすることを意識していました。例えば〇〇の場面では~(具体例)~という工夫をしました。」
⇒ 「意見の食い違い」だけでなく、「スムーズに話し合いを進めるために意識したこと」を話すと、協調性やコミュニケーション能力をアピールできます。
(以降、省略)
上記のように、改善点を4つ答えてくれ、最後にまとめとして4つの改善ポイントを簡潔に回答してくれています。
このようにChatGPTで本番さながらの面接の模擬練習・対策ができるので、採用担当者は最近の学生はしっかりと準備してきていると感じるのではないでしょうか?
ChatGPTなどの生成AIを活用する力も大事だと思いますが、生成AI等では引き出せない就活生の志望度、情熱、対応力などを見抜ける質問を採用担当者はしていかなければならないと感じました。
参考:<採用コミュニケーションラボ>
https://note.com/saiyo_com_labo/n/neacc7c454022