トレンドウォッチ

viewpoint

シラフを楽しむ文化

厚生労働省の調査によると、飲酒習慣のある「20~29歳」の男性は、わずか10.9%しかいません。男性で最も多いのは「50~59歳」で46.1%。以下、年齢が下がるにつれ一貫して減り続けています。 (引用)https://pake-tra.com/premium/8568/ ジェンダーや国籍においてのボーダーレス化が進む中、飲酒の有無をフックに様々な趣味嗜好・ライフスタイルにフィーチャーすることにより、自由な楽しみ方を誰もが選択できるよう、SNS・オウンドメディアを活用した発信を行います。 引用:PRTIMES『― 飲みニケーションの新時代!? ― シラフを楽しむプロジェクト「shirafer」オウンドメディア・公式Instagram・公式TikTok始動 』2021年1月28日付 ─ YODOQの見方─────────────────────────── 日本国内の酒類消費数量は約25年前からゆるやかに減少を続けており、特に、ビールの消費量は25年前の約半分となっている。 冒頭に述べた「飲酒習慣のある人」とは、「週3日以上、1日1合飲酒する」ことと定義されている。 ロング缶1本、ワイングラス2杯程度が1合に当たる。 データを見ると、20代男性と50代男性では、飲酒習慣率に約3倍程度の開きがあるなど、若い世代でのアルコール離れが顕著に表れている。 また、コロナ禍に飲酒量が普段と増えたか減ったかを調査した結果もある。 アルコールが規制されていた国も含め、「飲酒量が減った」との回答が「増えた」をやや上回った。 英国では、飲酒量の増減が二極化しているとの調査結果もある。 仕事での接待や出張、旅行などが絡む飲酒が減ったことで大幅に飲酒量が減った人がいる一方、家にこもりきりでストレス解消のために飲酒量が大幅に増加した人もいるとの結果が発表されている。 コロナ禍において、普段から家で飲酒する習慣のない人はさらに飲酒が減るのではないかと考える。 今回取り上げたニュースにも一部記載はあったが、近年、米国などで「ソーバーキュリアス」と呼ばれる、飲めるがあえて飲酒をしない、という人が増えている。 健康への意識の高まりや、飲酒以外の娯楽の増加などが理由として挙げられている。 近年、ノンアルコールビールやモクテル(ノンアルコールのカクテルのような飲みもの)の消費が増加しており、お酒を飲む人も、飲まない人も楽しめるような商品が増えている。 今お酒を飲んでいる人もたまにはノンアルコール商品を手に取ってみるのもいいのではないだろうか。 参考:SankeiBiz『飲酒量、英ではプラスマイナス「二極化」に 長期ストレスや依存症に注意』2020年11月28日 参考:REUTERS『コロナ封鎖中の飲酒、「減った」が「増えた」上回る 9カ国調査』2020年6月5日 参考:ニッセイ基礎研究所『さらに進んだ若者のアルコール離れ-20代の4分の1は、あえて飲まない「ソーバーキュリアス」』2020年2月3日

トラック運賃、8年ぶり下落 企業間の貸し切り荷動き減少/元請けが「中抜き」

企業間の輸送に使われる貸し切りトラックの運賃が約8年ぶりに下落した。新型コロナウイルス禍による荷動き低迷で運送業者の収益が悪化したことが響いている。 引用:日本経済新聞 3/5 朝刊 ─ YODOQの見方─────────────────────────── 記事の運賃は、東京大阪間のチャーター便についてです。 ここ数年、トラックドライバーの人手不足に対応して、賃上げ・運賃上昇の傾向にあったようですが、コロナ禍の影響はここにも及んできたようです。 業界別には特に飲食店・旅行などの業種が緊急事態宣言下の消費動向の変化により大きな打撃を受けています。 いっぽう生活に密着したところを見ても、ECサイトやネットスーパーで買い物をする機会は増え、街では出前の自転車を見る回数が増えています。 百貨店や大型飲食店舗では改装工事をしている売り場を多く見かけます。 運送業にもB2B、B2Cもあれば長距離、地域配送の違い、小売り店向け配送や建築資材など積み荷の種類も異なります。 全体平均では仕事が減ったとしても、一部では仕事が増えて忙しくなっているという声も実際に聞かれます。 「選択と集中」という言葉に代表されるよう、対象業種や提供サービスを絞り込んで専業とすることで効率化を図る経営戦略があります。 平時にはこの戦略が有効かもしれませんが、今回のような不測の事態には「脆さ」を露呈し、大きな影響を受ける可能性があります。 今回のコロナ禍だけでなく、リーマン・ショック、大震災・・・これらの事態は、いつどこで発生するかはわかりませんが、発生後には多くの人が「想定外だった」と振り返っています。 「平時」は10年続くとは考えず、次の危機・想定外に備えることが特に体力の乏しい企業では戦略として重要とういことでしょう。 ────────────────────────────────── ■ 備考 じゃがいも飢饉 Great Famine – じゃがいも飢饉 アイルランドでは18世紀に主食としてのじゃがいも農業が普及し、人口増にも寄与した。 19世紀に発生した「じゃがいも疫病菌」の流行により不作が続き、多数(~100万人)の死者を出した。 国外流出などを含めると、結果的に人口の25%が減少し、100年以上経った現在も往時の人口を回復できていない。 農業生産が単一作物に依存していたため、破壊的な問題が発生した例とされる。 ※病原菌の流行の他にも食料政策の不手際や援助不足に要因があるとされている。

絵文字 知られざる舞台裏

BS世界のドキュメンタリーという番組で見た内容を紹介します。 私たちがスマホなどで日常的に使っている絵文字。この絵文字は、「世界共通言語」として世界的に規格が統一されている。アメリカの大手IT企業などからなる団体(ユニコードコンソーシアム)が、新たな絵文字の採用を決定しており、認定を求めて様々な団体がロビー活動を行っている。 番組では、白ワインの絵文字採用を求める醸造家などのロビー活動を取材。絵文字は、どのようなプロセスで決定されてゆくのか、その知られざる世界を描く。 原題:BackLight:Beyond Emoji (オランダ 2019年) 引用:BS世界のドキュメンタリー 2020/7/7 まずは、言葉を復習しておきます。 ■ 絵文字とは 日本発祥 NTTドコモが1999年に世界に先駆けて開発したインターネット接続のiモードに搭載されたものです。 ソフトバンクの孫社長は、日本でのiPhoneの普及には絵文字の導入が欠かせないと強く主張し、絵文字を世界標準にするUnicode化が進められることになります。そして2011年にUnicode化された絵文字が’emoji’ としてiPhoneに搭載されるようになると、一気に世界中に広がっていったのです。 2021年 ニューヨーク近代美術館に展示されました。 引用:日本発祥の絵文字 ■ ユニコードとは Unicode は世界で使われる全ての文字を共通の文字集合にて利用できるようにしようという考えで作られており、現代の文字だけでなく古代の文字や歴史的な文字、数学記号、絵文字なども含みます。ユニコードは21bitのコードで分類され、私達はパソコンでユニコードを認識するために、符号化の方式(UTF-32、UTF-16、UTF-8)というものを用いています。 引用:ユニコードについて ■ ユニコードコンソーシアムとは ユニコードコンソーシアムは、最新のソフトウエア製品と標準化において、ユニコード標準の構築、発展、普及、利用促進を目的として設立された非営利組織です。同コンソーシアムの会員は、コンピューターと情報処理に係わる広汎な企業や組織から構成されています。 代表的な企業として、マイクロソフト、アップル、グーグル、オラクル、アドビ、yahoo等があります。 引用:ユニコードコンソーシアムについて 番組の中で採用するか否かが議論されていた絵文字には次のようなものがありました。 白ワイン:もし採用するとなると赤ワイン、シャンパン、ウイスキーはどうするのか? LBGTの旗:世界的な価値観、倫理観は? 国旗:例えばチベットの旗を採用すると、中国に忖度しなければならない。 皮膚の色をどうするか:ひとつの色を採用したら他の色は? このような議論に対して、各団体は今年こそは、と交渉に来ていました。 ─ YODOQの見方─────────────────────────── スマホや携帯電話で文字を打つと、その候補の中に絵文字が出てきます。生活に溶け込んでいて、何の疑問も持つことなく使える便利なデジタルツールだと思います。 しかし、絵文字を決めるにあたっては、政治、経済、国家、人種、宗教、倫理観、価値観といった、アナログで、混沌とした議論が行われていました。世界の利害、意思の縮図のように思えて、非常に興味深く見ることができました。 現代の高度に進化したデジタル社会も、恐らく人間の泥臭い意思が積み重なってでき上ったのでしょう。 考えてみれば、私達が作っているシステムもそうです。それを使うお客様から見たら、ただただ便利なデジタルツールだと思います。しかし実際に作っていく過程は、みなさん知っての通り、アナログな作業に満ちています。 結局のところ、デジタルな仕事とは、人間が作るだけに、実は人間臭い仕事なんだ、ということを再認識した次第です。 2020年3月10日にリリースされたUnicode 13.0 では、55個の絵文字が追加されました。目新しいものとして、涙の笑顔、つまむ指、坊主頭の人、いろんな職業の人、ハグする人、タピオカティー、そうそう番組の中で議論されていたLGBTの旗もありました。さて、次のリリースではどんな絵文字が追加されるのでしょうか。 引用:Unicode 13.0 絵文字

電車の定期券に「入会」? 通勤定期をサブスク化する東急のねらい

東急が2021年2月16日(火)から、「新しい通勤の形」を実験しています。 シェアオフィスバス「Satellite Biz Liner」です。コロナ禍を背景にテレワークの普及など移動や働き方が変化するなか、走り出したバスで、「通勤時間を勤務時間にする」というのがポイントです。簡単にいうと、8時間の勤務時間を、通勤バス往復車内で2時間、オフィスで6時間にしよう、というものです。通勤時間が業務時間になるため時間に余裕ができ、家族との時間などが充実するといいます。コロナ禍で働き方や通勤が大きく変化するなか、東急も変化に対応した形です。 ただ東急自体も、コロナ禍でそのあり方を変化させねばならない背景があります。東急電鉄の収入は4割が定期券によりますが、コロナ禍でその販売は減少。東急の森田課長は、「公益事業の鉄道は原価率が高く、売り上げが2割減ると利益が消えてしまうようなもの」といいます。そうしたなか東急は2021年1月から、いかに定期券の販売を減らさずにおけるか、これがテーマのひとつともいえる移動などに関する新サービス「DENTO」の実証実験を開始。「DENTO」ではこのほか、通勤定期券所持者を対象に「1日乗り放題100円チケット」や相乗りハイヤー、クーポンの配布などを実施。またグループの東急でんき&ガスでは「定期券割」も行われています(誰でも使えるサービスもあり)。 引用:https://trafficnews.jp/post/105033 ─ YODOQの見方─────────────────────────── 私鉄経営モデルとして阪急電鉄の事業モデルが有名です。 全国の私鉄各社もそれに倣ってビジネスを展開しています。 2019年の記事では東急執行役員である東浦亮典氏は私鉄ビジネスモデルには以下の段階があると定義されています。 1.0:小林一三が築いたスタイル 2.0:郊外は再生ステージに入り、中間エリアを中心に職住近接のワーク&ライフスタイルを確立し、鉄道は交流鉄道となる。 3.0:ひとつのICTプラットフォームによって、東急グループの各種サービスが沿線住民・利用者のTPOに合わせてスマートに提供される。 小林一三が築いたスタイルとは、電車を使うことで都市への通勤が可能となる郊外に住宅を建てて販売し、通勤や買い物のための移動手段として電車を利用してもらうというもので、通勤であれば定期券の購入が見込めるため安定した収益を上げることが可能です。 また、現状は私鉄各社は1.0から脱却しておらず、2.0に向けて取り組んでいる状態だとも言及されています。 上記からも今回の東急の事業展開は、コロナ禍でのニーズと見合った、または計画を早める要因になった部分はあるものの予てからの戦略に則ったサービス展開といえそうです。 参考:東急電鉄が目指す新しいビジネスモデル「私鉄3.0」とは何か

緊急事態宣言 関西・中京5府県 解除可能と判断の場合 26日決定

緊急事態宣言をめぐり、政府は来月7日の期限を前に、関西3府県や中京2県を解除できるかどうか見極めることにしており、解除できると判断した場合は、26日にも専門家の意見を聴いたうえで、対策本部で正式に決定することにしています。 10都府県に出されている緊急事態宣言をめぐり、大阪、兵庫、京都の関西3府県の知事と愛知県の大村知事は23日、西村経済再生担当大臣に、来月7日までの期限を前倒しして、今月28日をめどに解除するよう要請しました。 引用:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210224/k10012882251000.html ─ YODOQの見方─────────────────────────── 今後第3波を防ぐ手立てとして、日本でも医療関係者からワクチンの投与が始まっており、4月は高齢者への投与とどんどん対象者を広げていく予定です。 接種の優先順位は新型コロナウイルスに感染すれば、より重篤になる可能性がある順となっており、その後に基礎疾患を持っている人や、高齢者施設の従事者といった流れになっています。 若者では副反応を恐れるもしくは感染しても重篤にならないという理由により、3~4人に一人はワクチン接種を拒否するという意見が出ています。 今後、若者間で明確な意図がなく拒否する流れが流行し、第3波が起こるという事態は避けなければなりません。 もちろん100%安全が保障されているワクチンではないので、不安という理由から拒否するのも自由かと思いますが、拒否をしたなら、まずは感染しないように今まで通り充分に予防をすることや、もし感染し自覚症状が無い状態であっても、他人に拡散しないといった行動を心がける必要があります。 政府やメディアには、今後も国民に注意喚起をし続けるという意識を持つことを望みます。

電子書籍の需要

小学館は「月刊コロコロコミック」読者向けの有料会員サービス「コロコロプライム」の申込受付を始めた。デジタル化した雑誌の閲覧コードに実物の付録をプラスした新システムという。料金は4カ月(4号)で3920円(税込)。 会員にはコロコロコミック4月号から7月号までのデジタル版を閲覧できるシリアルコードを用紙に印刷して届ける他、付録や“銀はがし”を各号の発売日に届くように実物を郵送する。「肝心なふろくはきっちり現物が届く。いいとこ取りだぜ」という。 引用:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2102/19/news109.html ─ YODOQの見方─────────────────────────── 今の電子書籍の需要について。 講談社の年間売上約1449億円のうち、紙の雑誌や書籍が約635億円と前年比で1.2%減ったのに対して、電子書籍は約532億円で19.4%増えたそうだ。 その要因の一つとしてコロナ禍で巣ごもり需要が高まったのではないかとされている。 出版系全体を見ると、2020年の電子出版の市場規模は3931億円で、前年比28%増えており、紙と合わせた市場全体の4分の1近くを占めている。紙の書籍の市場は、16年連続で減少している。 このことから、電子書籍の需要は今後も高まるのではないかと思われる。電子書籍が出始めた頃は紙の書籍の補完的な立ち位置であったが、紙の書籍が先に出てから電子化する他に、電子書籍が先に出てその売上によって紙の書籍が後から発売されるという事も今ではあり、紙と電子は同等のものだとされている。 一方で、LINEリサーチにより高校生を対象に読書についての調査を行ったところ、普段読書をする高校生に対して「どのように読んでいるか」という質問には、「本屋等のお店で買う」が8割を超えており、続いて「図書館・図書室で借りる」「古本屋で買う」と、紙の書籍に対しての回答が多く、電子書籍から読んでいる、の回答は1割程度となった。 電子書籍の需要は高まりつつも、紙の書籍が無くなることはないのではないだろうか。 参考:https://www.asahi.com/articles/ASP2L5TT0P2LUCVL007.html 参考:https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2102/16/news001.html 参考:https://japanese.engadget.com/line-book-080024929.html/

コクヨのIoT文具「しゅくだいやる気ペン」

「しゅくだいやる気ペン」は、市販の鉛筆に取り付ける専用のアタッチメント(※1)と専用のスマホアプリを連動させることで子どもの日々の勉強への取り組みを見える化し、勉強の意欲を高めるもの。アタッチメントに加速度センサーが内蔵されており、ペンが動いた時間を計測。この時間を「やる気パワー」とし、溜まった量に応じて本製品上部のLEDの色が変わっていく。 ※1.アタッチメント…筒状になっており、使用時は本製品に鉛筆を刺す。 アプリでは「やる気の木」と「庭(すごろく)」という二つのコンテンツがあります。溜まったやる気パワーをアプリ内の木に水を上げるように与えると木が成長し実がなり、その実で庭を進むことができるように。ゴールしたご褒美は親が設定することでアプリ内に表示される。 これにより勉強を習慣づけるだけでなく、子どもと親がコミュニケーションを取ることで子どもの学習意欲を育むことができるようになる。 引用:ITmedia ─ YODOQの見方─────────────────────────── 「しゅくだいやる気ペン」は、「やる気パワー=鉛筆を握って動かしていた時間」になっています。 頭の柔らかい子だと、鉛筆を動かすだけでやる気パワーが溜まることに気づき、宿題をすることなくアプリを楽しむようになりそうだなと感じました。 対象年齢が恐らく小学校低学年以下なので、その法則性に気づく子供は少ないとは思いますが、例えば何かの偶然で、本製品が取り付けられている鉛筆で落書きをしているだけでもやる気パワーが溜まることを発見してしまうと、もう活用できなくなりそうです。 そのため、結局のところ親が常にそばにいる必要があるのではないでしょうか。 また、HPに習慣化のプロ 石川先生が提示している「べんきょう習慣化3つのコツ」というものがありました。    1.環境をととのえる   勉強する場所を決めて、片付けをしておきましょう。   その日の宿題が、すぐ取りかかれるようになります。  2.ちいさなことから   無理なくできる教材を選んでください。   いきなり難しいことやたくさんの量を与えるとかえって自信を失うことになりかねません。  3.すぐほめる   やったことはその日のうちに褒めてあげましょう。   学習に向かう気持ちを前向きにする効果があります。 とのことです。 要するに本製品をきっかけのひとつとして、親がしっかりとサポートすることが前提になっています。 自主的に勉強させるのではなく、親と一緒にコミュニケーションをとりながら勉強することが目的の商品のようです。 親はすべきことを認識した上で、購入を検討されてみてはいかがでしょうか?

PCS社リチウムイオンバッテリー搭載の小型電動物流機器の販売開始

ピー・シー・エス(神奈川県相模原市)は8日、軽量小型・メンテナンスフリーで環境負荷の少ないリチウムイオンバッテリーを搭載した小型電動物流機器「EP-LIFTER」の販売を開始した。 同社によると、「ITA(米国・産業用トラック協会)による分類方法で、主に『クラスⅡ』『クラスⅢ』に分類される小型電動物流機器は欧米を中心とした海外市場で、フォークリフトに替わる主力物流機器となっている。 これらは操作性・整備性が良く、定期検査不要な機種が大半で、メンテナンス費用も削減できる。さらにフォークリフト講習が不要な機種もある」という。 ピー・シー・エスでは、「クラスⅡ」「クラスⅢ」の小型電動物流機器を、リチウムイオンバッテリーを搭載して、国内流通品より低価格で提供していくという。 同社の担当者は、「狭いスペースで小回りが利き、軽々と操作できる。作業場所や通路幅が狭くてフォークリフトが扱いづらい現場で活用頂ける」と説明。フォークリフトのランニングコストやメンテナンス費用を低減したい、100V電源で充電したい、資格がなくても作業ができるようにしたい、階上で使用したい、手作業の積み下ろしの負担を軽減したい、フォークリフトはないと困るがほとんど使っていない」というユーザーに提案していくという。 同担当者は、「省力化・自動化が進む物流業務は、やがて無人化へ進むと考えられるが、人の手で扱わなければならない作業や、無人搬送車が導入できない現場も多い」と指摘。「フォークリフトを専門に扱う当社だからこそ、フォークリフトでなくてもできる作業については、小型物流機器を活用した省力化、コストダウン、利便性の向上を提案していきたい」としている。 引用:<物流Weekly> https://weekly-net.co.jp/news/113669/ ─ YODOQの見方─────────────────────────── 最近のフォークリフト事情について少し深堀りしてみました。 フォークリフトはご存じのとおり、工場や倉庫で重い資材・商品などを搬送したり、荷降ろし・棚入等の作業で利用される物流機器で、油圧を利用して昇降および傾斜が可能な荷役用のつめ(フォーク)を車体前面に備えた荷役自動車です。 よく目にするフォークリフトで新車価格は大体120~150万くらいで、長期に渡って利用されるため、故障等によるメンテナンス費用もかなり掛かると言われています。 また、軽油、ガソリンを使用したエンジンも多く、燃料の取扱いについても危険物扱いのものが一般的です。 近年は、リチウムイオン電池なども増えてきていますが、日本国内ではまだまだ化石燃料を使用するものが多く、環境への配慮も今後の課題となっています。 また、フォークリフトの運転には免許も必要であることから、既存フォークリフト作業員の高齢化と合わせて、今後の人材不足が心配されています。 ピー・シー・エス社の小型物流機器などをはじめ、近年、リチウムイオン電池で稼働する小型物流機器では、免許不要で扱えるものもあり、物流業界の人材不足の解消や、コスト削減にも大きく貢献するのではないかと思われます。 また、最近では、フォークリフトのサブスクサービスも提供されており、1トンクラスで月々5万円から保険込みで使用できるようにもなっている為、繁忙期のみの一時的な利用をするなど様々なニーズに対応できるようになっており、注目されています。

新型コロナワクチン 国内初の正式承認 米ファイザー製 厚労省

アメリカの製薬大手ファイザーが開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、厚生労働省は2月14日午後、安全性や有効性などが確認されたとして、正式に承認したと発表しました。新型コロナウイルスのワクチンが国内で承認されたのは初めてです。 ファイザーのワクチンは、16歳以上が対象で、原則3週間の間隔をあけて2回接種します。正式な承認を受けて、今月17日にも医療従事者に先行して接種が始まる見通しです。政府はファイザーと年内に7200万人分の供給を受ける契約を結んでいて、順次、高齢者などへ接種を進めていく方針です。 引用:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210214/k10012866411000.html ─ YODOQの見方─────────────────────────── ワクチン接種による恩恵は主に3つ挙げられます。 1.感染を予防できる ワクチン接種によりどれほど感染を予防できるか理解するには、ワクチンの有効性の数値が役立ちます。 有効性とは..例えば被験者のうち1000人にワクチン、1000人に偽薬を接種し、その後の疾患発症数がワクチン組が100件、偽薬組が200件発症したとします。ワクチン接種組が偽薬組と比べて50%発症を抑えられているとなるため、有効性は50%となります。日本で利用されることが決まっているワクチンの有効性は、ファイザー社95%、モデルナ社94.5%、アストラゼネカ70.4% となっています。数値をみると高い確率で感染を防ぐことができることがわかります(調査対象が十分でないとの指摘もある)。 2.重症化を防げる ファイザーの事例では、43000人の参加者について、ワクチン接種を2回受けたワクチン組、ワクチン接種を受けなかった偽薬組を設け、重症化した10名のうち1名がワクチン組、9名が偽薬組だったとされており、重症化防止にも高い効果があることが予想されています。 モデルナの場合は参加者30000人で重症化した30名の内、30名全てが偽薬組だったようです。 3.集団免疫が獲得できる 人口の一定以上の割合が免疫をもつと、感染者が出ても他の人への感染が減って流行しなくなる状態になります。天然痘のような重大な感染症がなくなったことも集団免疫の力によるものです。 去年の予防接種法改正により、国民にはワクチン接種の努力義務が課されています。接種を行う期間は、令和3年2月17日から令和4年2月末とされていて、大半の人が年内には接種することになります。ワクチン接種のマイナス面をみて悲観的になるのでなく、ワクチン接種によるプラス面に注目して、前向きに考えていくのがよさそうです。

水虫薬の睡眠薬混入、116日間の業務停止命令

水虫などの皮膚病用の飲み薬に睡眠導入剤が混入した問題で、福井県は2月9日、製造した小林化工(同県あわら市)に116日間の業務停止命令を出した。少なくとも2005年以降、約7割の製品で法令違反が確認されたとし、小林広幸社長ら経営陣も違法性を把握していたとした。厚生労働省によれば、医薬品医療機器法違反として最長の業務停止処分となる。 県などによると、睡眠導入剤が混入した薬イトラコナゾール錠50「MEEK」の製造に関する法令違反としては、厚労省の承認外の手順による工程があったほか、新たに、立ち入り調査に備えて適切な工程を装った裏帳簿をつくったことや出荷前の品質検査で結果の捏造(ねつぞう)があったとした。 ほかの薬でも、同様に承認外の手順書や裏帳簿が存在し、検査記録の捏造があったと指摘。品質検査で不合格となっても原因究明をしないまま合格するまで検査を重ねた違反もあった。こうした違反を経営陣や現場責任者は把握しながら黙認し、改善を指示しなかったとした。 県は一連の法令違反を重くみて1月25日、今回の処分内容の方針を伝えたが、同社は弁明期限の8日に弁明しないと伝えた。 引用:https://www.asahi.com/articles/ASP2953QBP29PTIL00F.html ─ YODOQの見方─────────────────────────── 数々の不正について小林化工の社長は記者会見で「現場は法令、ルールより効率を優先した。出荷に間に合わせるため場当たり的な対応が常態化していた。」と謝罪しました。小林化工はジェネリック医薬品と呼ばれる先発薬の特許が切れた後に販売される後発薬を製造することで、急速に業績を伸ばした企業です。 ジェネリック医薬品は先発薬と同一の有効成分を用いて作られているため、効き目は同等でありながら開発費を抑えられる分、価格は安価になるので、医療費を抑制したい国の後押しもあり普及してきました。 ジェネリック医薬品は先発薬の発売後、数年から十数年を経てから開発されるため、その間の製剤技術の進歩で苦味が減るように味を改良したり、小型化や溶けやすさなどに工夫を凝らすことも可能です。しかしながら、承認外の手順で作るなどのルール無視は、健康被害に直結する恐れがあるためやってはならないことです。そのルール無視を社長が黙認し隠ぺいしていたのが大きな問題です。このニュースを受けて、ジェネリック医薬品への信頼が揺らぐことも懸念されています。 東京電力も2002年に原発の自主点検記録を偽造する「トラブル隠し」が発覚し、信用が失墜し首脳陣が総退陣しました。この不正発覚後、原子電力部門に膨大な規定やマニュアル類を整備し、原発施設で起きた機器の故障やトラブルは全て報告することが義務付けられました。このことで、現場は報告のための書類作りに謀殺されていたそうです。 東電社員は 「細かい不具合をゼロにすることばかりに集中し、大きな視点で安全を考える余裕がなくなっていました。それで、津波という最も肝心なリスクに向き合えなかった。不具合を何件減らしたということの方が重要になっていた。」 と振り返っています。 その後も2007年に東京電力を含む電力各社で原発の検査データの改ざん等が発覚したり、同じ年の7月に発生した新潟県中越沖地震で被災した柏崎刈羽原発での対応も後手に回って批判されました。その後も抜本的で十分なリスク管理が行えておらず、東日本大震災での事故へと繋がっているとの見方もあります。また、2020年9月には東電社員が他人のIDカードで柏崎刈羽原発の中央制御室に入室するという不正もありました。 医薬品や原子力を扱う企業の不正は、人命や生活に直結するような重大な事故につながる可能性があります。 小林化工も関西電力も不正を見逃したために重大な事故を引き起こし、社会的にも大きな問題に発展しました。このように問題化した場合、一企業だけの問題では済まず、その企業が所属する業界全体にも影響を及ぼします。いくら規定やマニュアルが正しくても、それらを正しく運用できていなければ無意味です。そして、運用するのが人である以上、社員への教育だけでなく先ずは経営陣の不正に対する意識を向上する必要があると思います。 どのような企業や組織でも、これぐらいなら大丈夫と見過ごしてしまうようなトラブルや不正があるのではないでしょうか。それが、命にかかわるようなものでなくても、思わぬ事故に繋がることもありえます。今一度、自身の周りや意識を見なおしてみることとあわせ、第三者のチェックを受けられるような仕組み作りを検討してみてはいかがでしょうか。 参考:https://www.asahi.com/articles/DA3S14759388.html

コロナ禍での食品買い物傾向とスーパーの取り組み

料理写真共有アプリ「SnapDish」 (スナップディッシュ)を運営するヴァズ株式会社が、同アプリの利用者からコロナ禍以降(2020年3月~)の買物頻度や食料・調味料のトライアル購買について調査を実施したところ下記のような結果となった。 ・手料理増加、買い物頻度減少傾向が、コロナ禍以降の定期調査で最も顕著に。 ・買物回数が減っても、食品・調味料の「トライアル購買が増えた」人が過半数。 ・新しく試した食品・調味料、多かったのは本格調理のスパイス系、簡単に味が決まるタレ系。 引用:PRTIMES『コロナ禍以降、食品・調味料などのトライアル購買が「増えた」53%、おうち時間でチャレンジ料理やマンネリ解消に新たな消費機会。 』2021年2月9日付 ─ YODOQの見方─────────────────────────── コロナ禍での食品売上傾向とスーパーの取り組みについて調査した。 まずは、上記に取り上げたように、各家庭での手料理が増えたことから、生鮮食品や調味料などの売上が伸びている傾向にある。 また、外食が減り「家飲み」や「ハレの日」需要から酒類や焼肉関連食品、製菓関連食品、高級スイーツなどの売上が伸びている。 逆に、売上が大きく落ちたのは総菜だ。 衛生面はもちろん、消費期限の近い食品は、来店頻度が低下した現在では選ばれにくくなった。 私の近所のスーパーでも、以前はビュッフェスタイルで置かれていた総菜がパック売りに変更されたり、比較的日持ちのするものが増えたように思う。 大手スーパーにはその他、下記のような取り組みがなされているようだ。 イトーヨーカ堂(東京都/三枝富博社長)はここ最近、コロナ禍で低迷している総菜部門の売上を補填するため、常温・チルド・冷凍の3温度帯で弁当を販売している。常温では店内調理の出来立てを訴求する一方、チルドでは素材の鮮度を生かしつつも3日ほど、冷凍では半年ほど保存可能な利便性を提供しており、顧客の都合に応じて商品を選べるようにしている。 小型SMのまいばすけっと(神奈川県/古澤康之社長)は、20年11月に「ウィズコロナ」に合わせた売場面積80坪タイプの「まいばすけっと祐天寺駅通り店」(東京都目黒区)を開業。簡便商材を集めた「楽ッキング」コーナーを生鮮各売場に設けたほか、冷凍ミールキットなど冷凍食品の品揃えを大きく拡充するなど、新たな消費者ニーズを満たすフォーマットの構築を進めている。 引用:DIAMOND Chain Store『コロナで激変した消費・買い物傾向 食品スーパーの商品政策はこう変わった!21年はこうなる!!』2021年1月8日付 コロナ禍でも好調であると言われているスーパーだが、その中でもスーパーによって様々な取り組みがされているのだと感じた。

本当は怖いスマホの話

1月6日の米議会議事堂襲撃に怒りを覚えたある人物(情報源)がニューヨークタイムズに持ち込んだデータにより、スマートフォンの匿名化された位置データから、事件当時議事堂内にあった130台のスマートフォンを特定した。同一IDを持つ別のデータと照合することでスマホ所有者に関する実名、住所、電話番号、メールアドレスなどを数秒で特定できたという。 このように保有するIDデータベースを他のデータベースと照合し、個人を特定するサービスを提供する企業が存在するが、現在の米国にこのデータの使用を規制する法律が全くない。また、企業に対し、データの使い方や保存期間の開示を義務付ける法律もないとのこと。 IT Media News スマートフォンのモバイル広告IDと位置情報データで個人は特定できる ─ YODOQの見方─────────────────────────── このようにスマートフォンを取り巻く技術や個人情報関連の規制は、ときに恐ろしい現実をともなってニュースとなることがあります。 スマートフォンが「便利で手放せないもの」であることは誰もが認めると思います。それにしてもなぜ、こんな「怖いもの」がこれほどまでに普及しているのでしょうか? 「スマホ脳」はスウェーデンの精神科医が執筆し、世界的にベストセラーとなった本です。 そこでは脳科学の観点からこの「なぜ」に対する回答が示唆されています。 新潮社 書籍詳細:スマホ脳 世界的ベストセラー上陸! スティーブ・ジョブズはわが子になぜiPadを触らせなかったのか? 最新研究が示す恐るべき真実。 人間の脳は10万年前の狩猟採集生活時点から大きく変わっておらず、当時の過酷な環境を生き延びるために、複雑な仕組みを備えています。 ・危険信号に敏感になる「ストレス系」 ・新奇なものに興味を持つ「報酬系」 スマホを通じてアクセスするSNSなどのインターネットコンテンツは、常にユーザーの注意を惹き、スクリーンに釘付けにすることで運営企業に巨万の富をもたらします。フェイスブックやツイッターは実際に脳科学者の研究成果を実装に取り入れ、これらの脳の仕組みを利用して人間の本能をあやつるように設計されているそうです。 スマホが身近にあるだけで「気になって触らずにはいられない」気分になることはないでしょうか? 人により個人差はありますが、こういった症状は、脳の特性による、抗えない性質のようです。 10万年前の自然界ではありえない刺激を頻繁・過剰に受けることで、現代人には依存症やうつの症状が発症するため、スマホは見方によっては「ドラッグと同等」であるとの指摘もあります。 精神科外来の患者数を調べると、2010年から2016年の間に若者の受診が急増したというデータがあり、iPhoneがブレイクしてスマホが急激に普及した時期と重なっています。 スマートフォンやSNSの開発に関わったシリコンバレーの著名人の中にも、その強力な効能を恐れ、自身や家族から遠ざけている人も多数いるようです。 スマートフォン普及の要因は、ただ「便利な道具だから」という一言では片付きそうにありません。 便利な道具ではありますが、我々ユーザーはその恐ろしさを知り、上手に付き合っていく事が必要ではないでしょうか。 ────────────────────────────────── 備考 アルフレッド・ノーベルのダイナマイトやオッペンハイマー博士の原子爆弾のように、「発明したことを後悔するほどの害悪」を人々にもたらしつつあるのでしょうか? 自身最大の発明を悔やんだ6人の科学者

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